2012年9月11日火曜日

スペイン⑪


自転車はバスに10ユーロ(1,000円ぐらい)で積めます。











自転車を漕がない移動は、2か月ぶりでした。
















「座っていれば目的地に着く」ことの有難さを噛みしめていると、あっという間にマドリードに到着です。









今回、自転車を譲るマドリード在住のサッカー選手とは夜に会うため、それまで心置きなくブエルタエスパーニャ(以下ブエルタ)を観戦します。










ブエルタをざっくり説明すると、スペイン版ツールドフランスのことです。




今年のブエルタは、スペイン北部の山岳地帯をメインに、激しいアタック合戦が繰り広げられました。

ものすごく見どころの多い、見ていて一番面白い大会だったと思います。

昨日のボラ・デル・ムンドという20%激坂ステージが終了し、サクソバンク・ティンコフバンクのアルベルト・コンタドールがマイヨロホ(総合王者)をほぼ確定させました。



今日の最終ステージは

マドリードへ凱旋する選手たちが、市内の周回コースを10周して、激しいゴールスプリントを繰り広げるという

パリで見た、ツールドフランス最終ステージのスペイン版みたいなものです。














ただ、ここマドリードの面白いところは、のんびりとユルい!






警備員と楽しくお話しできるし、サポートカー巡りとかできるし、パリと比べると、とてもアットホームでユルく感じました。











サポートカー巡り







シャレの効いたTシャツを買った



サクソバンクの自転車ウエアも買ったら、ツール山岳賞シャツをおまけでくれた。なんてユルさ








自転車旅トークで盛り上がる 僕と警備員








コース規制をしているけど、自転車が一台走っている…
チケットを買ったら、中を走れるのか…
















このユルい感じ、もしかして…




「自転車でコースの中に入りたいです」




「ココから入りな!」












考えられないことがおこりました。タダでした。


周回コースを試走させてもらえるようです。言ってみてよかったぁ!!!






それでは、最高に贅沢極まりない体験をさせて頂きます。

















貸切!贅沢!最高!











沿道には スペインのエビス丸










ピストルをぶっ放す
まもなくやって来る コンタドールに思いを馳せました






大満足した後は 周回コースで選手を待ちます














もうすぐ




3週間で3,500㎞を走りぬいた選手たちが やって来る

















そして夕方16時過ぎ 集団が周回コースにやってきました!











スゴイ迫力です!
ツールより選手が近い!




 



赤ジャージ姿のコンタドール!
チームメイトを勝たせるため 土井選手もポジション争い







ベンガー!




コンタドール!





モヴィスターも存在感あります



スカイもポジション争いに加わります






そして いよいよ最周回









ゴールスプリントは
アルゴスシマノのデゲンコルブが5勝目のステージ勝利!
土井選手、やったね!









コンタドールもゴール 何よりもおめでとう!









表彰式も近い!
1、2、3位をスペイン人が独占!
いやーホンマにコンタドールおめでとう!
これで来年のツールが 今から楽しみです!










逆ナンされる土井選手 モテるね
俺も自転車速くなろっ と思うのでした
お疲れ様でした









そしてスペイン最後の夜は 豪華なパエリア
サッカー選手と合流して 4人で楽しいひととき









彼らが 異国の地マドリードで頑張る2人
同世代 ユウキ と ケンシン
リスペクト!!!!




彼らに、僕らの自転車を譲りました!


もうその鍛えた足で、潰れるまで自転車使ってほしいと思います!





これで僕は、心おきなく自転車旅を終えることが出来ました!



2ヶ月間一緒だったユーマとも、ここでお別れ。彼はこの後、ヨーロッパを回った後、アフリカのオーバーランドツアーに4ヵ月参加するそうです!
また、どこかで会おう!



























そして僕は、自転車で行けなかったヨーロッパの国へ


飛行機でバンバン飛んで行きます!











まずは、北欧スウェーデンへ!










2012年9月10日月曜日

スペイン⑩


僕らが遭難していた間に ビッグニュース
コンタドール 残り50㎞からの激アタックに成功
ついに マイヨロホ(総合首位)に立つ!!








自転車を取り戻した喜びをみんなに報告しようと、パソコンをネットにつなぐと



真っ先にこのビッグニュースに目が釘付けになりました。




ブエルタエスパーニャの終盤、中級山岳ステージ。
逃げ集団に数名のチームメイトを送り込んでいたサクソバンク・ティンコフバンクのエース
アルベルト・コンタドールが残り50㎞からピストルをぶっ放すため、単独ロングアタックを打ち
総合首位のホアキン・ロドリゲスやアレハンドロ・バルベルデ、クリス・フルームなど
ライバルすべてを突き放しにかかりました。
逃げ集団に合流したコンタドールは、チームメイトに牽引され、さらにはアスタナの元チームメイトにも牽引され、山岳ステージで凄まじいスピードを維持。
そのまま独走で区間勝利を手に入れ、総合争いでも、ついに首位に立ちました。





興奮して、ピストルぶっ放すのを忘れてヤッターポーズきめこんでいるコンタドールにビックリして、彼のすごい走りにビックリ疲れ吹き飛んだということです。







連日アタックを仕掛けまくっていたコンタドールの、この終盤にきてのマッシブアタックがいかに凄いことなのかをユーマに説明しましたが、あんまり興味が無いご様子。





ブエルタエスパーニャもいよいよ佳境!ベンガコンタドール!!



















そして、僕らの自転車旅は、最終日


















最後の峠越え






すれ違うロードレーサーとは 毎日欠かさず挨拶した
いつも元気をくれた彼らに リスペクト!







味わいヒルクライム













山を登った後は長い下りが続き、漕がなくても、あれよあれよとグラナダに近づきます。





この調子で行けば、昼ごろにはグラナダに到着します。















この日は、意味もなく10㎞進むごとに休憩してみたりしました。




ものすごく、「もう少し走りたいなー」という気持ちでいっぱいで、休憩しまくりでした









グラナダの街が見えました













ユーマに感謝





ブルガリアからスペインまで



最後まで一緒に走りきってくれたユーマ。



「自転車が嫌い」だそうですが、そんな奴がヨーロッパ横断するわけがありません。彼もまた自転車好きです。



「チャレンジすること」に価値を見出し、自分に厳しい目標を課する彼に、たくさん驚かされました。




4人で走行していた時なんかは、僕はたびたび先頭をひいて逆走していた時があったので、彼の「地図を見るチカラ」が無ければ、もっと苦労していたでしょう。




そして、勝負事に負けるのが嫌いな単純な男なので、毎日、峠やら直線やらで勝負を仕掛けてきました。
彼の繰り返す元気アピールはウザかったですが、ジャブを重ねる様に効いてきて、だんだん面白くなっていきいました。












最後は死にかけたけど、生きててよかったです。今となっては笑い話!





2人でゴールにたどり着けました!










最終目的地 グラナダに到着!










トマト祭りで会ったバックパッカーのアサコちゃん、くまちゃんが
ゴールを迎えてくれました











そして、幼馴染のアイちゃんと合流





僕は、この自転車旅をしようと思った時、彼女がグラナダに住んでいるのを知っていたので



それでグラナダをゴールにしようと思いました。単純な理由です。



自転車で行ったらビックリするやろうなぁー、という単純な理由です。






「エーホンマに来たんやぁーすごいなぁー!」




「うん、スゴいやろ!」





こんな感じの、期待通りの会話から





夜はアイちゃんの旦那さんが経営する日本食レストラン「ザクロ」で最高の宴を開催させてもらい





「エーーーッ!!!スゴイねーーー!!!!」




と、旦那さんのケンさんは、期待以上の反応で楽しく盛り上げてくれました!
















全部うまい!!!!!!!!






ユーマ飲みすぎ!









2ヶ月間で、ブルガリアのソフィアから、スペインのグラナダまで

走行距離4,500kmの自転車旅




最後にふさわしい、素晴らしい食事と、楽しい時間を過ごせました!!




最初は 手書きの計画書から






いやーー、本当にゴールできるもんだな!と、なんだかまだまだ他人事のようです!




毎日こんなに楽しく、一生懸命に、そしてヨーロッパで野宿をしたため




浮いた宿泊費で、毎日ウマい飯をいっぱい食べて




はっきり言ってイイことだらけだったような気がします!























さて、最後にもう少しだけ、自転車旅を続けたいと思います。




僕らの自転車を、マドリードに住む日本人サッカー選手の2人に譲ることにしました。




なので、バスで自転車を積んでマドリードに向かい、彼らに渡したいと思います。















そして、その日マドリードでは、市内を通行止めにして




世界三大自転車ロードレースのブエルタエスパーニャ、最終ステージが行われています。





最終ステージを観戦し、コンタドールを応援できるなんて、




この自転車旅にふさわしい終わり方ではないか!!!!

















ということで、僕とユーマは、グラナダを後にして、首都マドリードへバスで向かいます!










2012年9月9日日曜日

スペイン⑨




自転車を取り戻すため、ゴラフェ村から、再び尾根沿いの砂利道へやってきた







おっちゃんに電話をして、座って待つ








おっちゃんやって来た!













先ずは、救出されたポイントへ向かう








そこからは車を降りて、自転車のある谷底を探す






しかし広大すぎて








たくさんの谷底から、僕らの自転車のある谷底がどこかなんて、2人とも分かりませんでした。







「おっちゃん、わからへん」





「そうか」


















その時





向こうの尾根に、ユーマの捨てた歯磨き粉がピカピカ光っているのを発見しました










捨てる=跡を残すというファインプレイ











「おっちゃん分かった!!!ここから上がってきた!!あそこらへんの谷底に自転車ありますわ!!!」






おっちゃん①
「…ホンマか
    そうか…」





おっちゃん②
「えらいこっちゃやなそれは…
  もし自転車のある谷底まで辿り着けたら、傾斜の緩いところを回ってこい」








おっちゃん達は相変わらず情熱的でしたが
こいつらホンマにここを上ってきたのか、みたいな顔つきに変わっていました







おっちゃん①
「電話もってるか」







「はい。あります」







おっちゃん達
「じゃあ、また危ない目にあったら電話して来いよ!!」
「頑張れよ!じゃあな!」









「…はい!ありがとうございました!」













おっちゃん達は、ジープで走り去っていきました












「4人なら担ぎ上げられるかも!?と思ってたんやけど、2人かぁ~!!」
と言いながら、再び谷底へ向かいます。








太陽が上った昼間は、遭難していた時とは違い、谷底にも光が差し込んでいます。










おそらくこの谷底…と思いながら歩いてみますが、イマイチ確信がつかめない2人









しかし、ここからゴラフェの村へも帰れる確信もあり、満腹でペットボトル一杯の水を持っている僕らは強気です。





絶対に自転車と再会したいのです。



















名探偵ユーマ 砂についた足跡を発見!







間違いなくユーマの足跡でした!この先に自転車があります!







僕らは、自転車を担ぎ上げられそうなポイントがあるかを確認しながら、さらに進みます
















そして20分後





ユーマが「うわーーーーーーあったーーーーーーーー!!!」と叫びました
















そこには、たしかに自転車がありました













捨て去った時の悔しさが、一瞬で吹き飛び、感動












ここから僕らは自転車を担ぎ上げます






まずは、自転車についていた荷物を谷底に置き捨て



自転車と最小限の必要道具だけにしました






そして、一人が尾根を上りながら


こっちから、こう担ぎ上げた方が良い…なんて相談をしながら、2人で自転車を1台ずつ担ぎ上げていきました。













岩やら自転車のペダルやらで擦り傷がどんどん出来ますが、関係ないぐらい興奮している僕らは、1時間ほど頑張りつづけました。

















ついに、砂利道へ戻れる場所までやってきました









そして、僕らは自転車を救い出すことに成功しました


















何も遠慮せず 大声で叫びました










広大なこの丘陵地帯に勝ったような、



悔しい気持ちで捨てた物を、もう一度取り戻せた喜び



自転車旅を最後まで続けられる喜び






2人して叫ばずにはいられませんでした!











おっちゃんに電話すると、めっちゃ喜んでいました。「マジか~w」って














僕らの自転車は、優れものです。





遭難しているときから、あんなに岩に打ち付けたのに、パンクすらせず、ペダルもまわります。






ギアの調子は悪いですが、それは元々です。













本当に、自転車にも感謝だし、ユーマにも感謝だし、すべてに感謝です!
















その日、僕らは50㎞進み、最後の野宿をしました。
自転車旅最後の 綺麗な星空を見上げながら
ゴールに思いを馳せました






















明日、いよいよグラナダに到着します。





明日、いよいよゴールです。






長かったような短かったような、濃すぎる毎日だったので、思い出がどんどん出てきました














4,500㎞のヨーロッパ横断自転車旅が、千秋楽を迎えました!

2012年9月8日土曜日

スペイン⑧


このおっちゃん 奇跡的に英語が喋れます









スペインの丘陵地帯の真ん中にある村 ゴラフェ




そのゴラフェからも離れた ド田舎中のド田舎で農場を営むおっちゃん




このおっちゃんが英語を喋るなんて奇跡に近い出来事でした。




なぜなら、車に乗せてくれただけでなく、どんどん僕らの話に首をつっこみ、状況がどんどん進展していったからです。






ちなみに、この英語が喋れるおっちゃんをおっちゃん①とすると、助手席にはスペイン語ごり押しのおっちゃん②もいましたが




このおっちゃん②もまた、生まれも育ちもここや!という丘陵地帯スペシャリストでした。













車を降りた後

一滴も水が無い僕らに、ペットボトルごとくれたおっちゃん2人との、話合いがスタートします。





僕ら
「貯水湖からゴラフェへ向かうために丘陵地帯へ入ったら、谷底を1日さまよって死にかけた」



おっちゃん①が、おっちゃん②へ訳す



おっちゃん②
「じゃぁゲートを越えてきたのか」




僕ら
「!! はいそうです」




おっちゃん②
「川なかった?」





僕ら
「!!! はい、越えてきました」






なんて的確な質問を、、、

そして自転車を谷底に捨ててきた話をすると





おっちゃん②
「場所はわかるか」





僕ら
「いや、定かではありません」






そして、どこからどう見ても同じ景色にしか見えない、遭難していた時の写真を見せると






おっちゃん①と②はひそひそと、ここはあの谷底じゃないかとか、あそこらへんなら何ちゃらかんちゃら…生まれも育ちも丘陵地帯の強みを発揮した会話を繰り出し














おっちゃん①
「おまえら、自転車を取り戻したいか?」






僕ら
「!!!!ホンマすか!?」













助かった嬉しさはあるものの、半端じゃなく疲れている僕らは




何よりも、谷底から尾根への道のりのツラさを知っている僕らは













「自転車を担ぎ上げるのは、きっと無理だから…」と答えましたが











「いや!
一緒に行ってやるから!!
もっと簡単な道、知ってるから!!!」



アグレッシブな即答が















核心を突く質問、自信に満ち溢れた話し方、そして情熱的なこの誘い















エッ



「もしかして、自転車を取り戻せるか」と、疲労困憊ながらも思い始めました。





















おっちゃん達は仕事の途中だったので、仕事を片付けた後なら手伝えるとのこと





僕らは、まずゴラフェの村で好きなだけ食って飲んでして、回復したら





その時に自転車を取り返したいと思うなら





電話してこいよ!!!一緒に自転車取り返そうぜ!!!










ということになり、おっちゃんのジープは砂利道を走り抜けて行きました。











そして 麓のゴラフェ村に着いた僕らは









笑顔満点 食べまくりました













コーラがぶ飲みしながら、おかわりに次ぐおかわりを重ね




美味しさと、腹にしみわたる満腹感に幸せを感じながら















生きててよかった!と思いました



















食後、僕とユーマには、いろいろな考えがありました。














ゴラフェからグラナダへは130㎞ぐらいだから、バスを乗り継いで行っても、新しく自転車を買って向かっても、到着することができます。







第一、あの遭難していた場所にもう一度戻りたくはありませんでした。





戻って自転車を発見したとしても、担ぎ上げられるイメージが持てませんでした。
場所も定かではないし、結構な斜面だったから




















でももし、あの自転車を取り戻せるなら








自転車旅を最後まで続けられるし



取り戻した相棒自転車と一緒にゴールできるし



なんかカッコいいし



頼れるおっちゃん達もいるし























自転車を取り戻せるなら





















疲れを理由にして、取り戻しにいかないのは、何だか後々ずーっと後悔を引きずることになると思いました







結果、取り戻せなかったにしても、取り戻しにいかないのは、本当に心に後悔を残すことになると思いました






















行こう!!!!






それで、自転車を取り戻せたなら、最高やな!!!!!














ということになりました。













そして、おっちゃん①に電話







「わかった!待っとけ!」とのこと














僕らは、おっちゃん達と一緒に、自転車を取り戻しにいくことにしました